【必見】手勢と手話の違いとは?『言語 or ジェスチャー』
・ 手勢(しゅせい)について知りたい
・ 手勢と手話の違いについて知りたい
・ 手話関連の文献等で見る手勢とは何か知りたい
これらの疑問や悩みを解決します。
こんにちは、ヒサノリです。
この記事では手勢と手話の違いについて解説しています。
昔の手話文献や古川式のろうあ教育などで見かける「手勢」というワードについての詳細が知りたい人は特に必見です!
この記事を書いている僕は、学生時代に手話サークルに所属していました。
手話の言語性に惚れ、手話の自由さと美しさに感動し、独学で日常会話レベルまで到達しました。詳しくはこちらをどうぞ。
手勢を解説していくにあたり、以下の順序で進めていきます。
- 手勢の意味
- 手話の意味
手勢と手話の違い
手勢と手話の違いを一言で表すと、『手勢はジェスチャー、手話は自然言語』です。
手勢から順番に解説していきます。
手勢の意味
そもそも「手勢」は「しゅせい」と読み、戦前のろう教育の第一人者である古川太四郎がよく使っていた言葉として有名です。
現代ではあまり聞き慣れないですが、この言葉の起源は中国です。
中国で「手勢」は身振りや手振りのことを表し、手話は「手語」と表します。
そのため、中国の手話辞典は「手語辞典」と記載されています。
また、Google翻訳でも確認できます。以下のように中国語欄に「手勢」を入力後、日本語訳を確認すると「ジェスチャー」と出力されます。
つまり、手勢は中国由来の言葉で「ジェスチャー」を表しているというわけです。
※ より細かい研究結果を見てみたい人は以下の文献がおすすめです。
『「手勢」考 古河太四郎の場合』 手話学研究 2019年 小枝豊
手話の意味
一方、「手話」は自然言語としての言語です。
英語、フランス語、中国語などと同じ言語名です。
その証拠として、全日本ろうあ連盟は「手話言語法」の制定活動を行っていますし、世界ろう連盟のHPにも手話が言語であるという記述も確認できます。
以上のことから、手勢と手話はイコールではありません。
すなわち、ジェスチャーと手話はイコールではないとも言えます。
ジェスチャーと手話が違うということについては、以下の記事で詳しく説明しています。参考にどうぞ。
【初心者必見】手話とジェスチャーの違いとは?『メインかサブか』
手話とジェスチャーの違いについて説明。誰でも簡潔に手話とジェスチャーの違いについて明確に解説することができるようになります。「自然言語」というキーワードから手話とジェスチャーを紐解くことが理解を深めるポイント。手話初心者は必見です。
まとめ
最後にまとめます。
- 手勢はジェスチャー、手話は言語を表す
- 手勢の起源は中国
- 手話は自然言語
- ジェスチャーと手話はイコールではない
「手話は言語である」という理解は手話学習にとって重要なポイントです。
ジェスチャーと混合しやすいので、ぜひこれを機に理解度の整理をしてみてください!!