【大切】指文字と手話の違い「指文字は手話のフリガナです」
こんにちは、ヒサノリです。
この記事では、指文字と手話の違いについて解説します。
手話と指文字を一定期間学習すると、それぞれの便利な点や魅力が徐々に見えてくると思います。
ただ、この記事を読んでいる方は、指文字は手話の一種だと思っていませんか?
それは不正解です。
指文字と手話は別物であるという理解が大切。
指文字はできるけど手話はできないという聴覚障害の方も実際にいます。
僕は学生時代から手話を学習し、独学で日常会話レベルまで到達しました。
現在も暇さえあれば手話について調べたり勉強しています。詳しくはこちら。
それでは、指文字と手話の違いについて見ていきましょう!
本記事の内容
手話と指文字の違い
指文字と手話は別物
結論から言うと、指文字と手話は違うものであり、指文字は手話のフリガナ的な存在です。
指文字と手話の違いを以下にまとめました。
- 指文字:話し言葉の文字から人工的に作られたもの
- 手話:聴覚障害者の間で自然に生まれた自然言語
指文字は、「耳が聞こえる人たちの使う話し言葉の文字」を手で表せるようにしたものです。ある意味、ジェスチャーに近いものと言えます。
一方、手話は自然言語です。
聴覚障害のある人たちのコミュニケーションの中から自然と生まれたもの。つまり、英語や日本語などと同じ自然言語です。
その証拠として、例えば脳科学辞典には以下のような記載があります。
手話とは手指の形・位置・動きや表情などの視覚情報を伝達手段とし、乳幼児が自然に獲得できる自然言語である。日本手話 (Japanese Sign Language) やアメリカ手話 (American Sign Language) などがある。音声言語と同様に音韻体系と文法体系が備わっている。
手話-脳科学辞典 / 犬伏 知生、酒井 邦嘉
東京大学 大学院総合文化研究科
原稿完成日:2014年4月21日
以上のことから、手話は自然言語であって指文字とは別物ということが分かります。
指文字は便利「手話に文字がないから」
指文字が手話のフリガナ的な存在である理由は、手話が文字化という概念のない言語だから。
「手話辞典などに手話表現が書いてあるじゃん!」
と思うかもしれませんが、それは日本語で書かれていますよね。
手話は、音声ではなく手や表情を用いて意思疎通を行う言語です。そのため、文字化ができないという特性こそ手話本来の姿。
つまり、手話を日本語で書いている時点ですでに意訳しているということ。
そこで便利なのが指文字!
何か伝えづらい内容・横文字的なものなどを伝えたいときに重宝します。話し言葉の日本語でカタカナなどを用いたりするのと原理は同じですね。
指文字と手話の両方を使い分けるべし
このように、指文字と手話は別物ですが、掛け合わせて使うことでコミュニケーションの幅は広がります。
実際、手話にも指文字を絡めた表現は多くありますし、伝えたい内容をより細かくかつ早く伝えることも可能です。
そのため、今後の手話学習では指文字と手話の両方を学習しましょう!
指文字と手話を並行して学習すると、指文字の上達は早くなるはず。
ぜひ、指文字と手話の違いを理解して学習を進めてみてください!